「多変量の相関」プラットフォームを起動するには、[分析]>[多変量]>[多変量の相関]を選択します。
図3.2 「多変量の相関」起動ウィンドウ
相関係数の計算方法を指定します。[REML]および[ペアワイズ]が、欠測があるデータから相関係数を計算するのに、よく使われている方法です。いくつかの推定法は欠測値がない場合には同じ結果になります。なお、[欠測データの補完]コマンドによって、推定された共分散行列に基づき欠測値を補完することもできます。第 “欠測データの補完”を参照してください。
[デフォルト]オプションを選択した場合は、状況に応じて[リストワイズ]、[ペアワイズ]、[REML]のいずれかが自動的に選択されます。
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欠測値が1つもないデータテーブルの場合は、[リストワイズ]推定が使用されます。
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[ペアワイズ]推定は、データに欠測値があり、かつ、データの列数が11列以上、行数が5,001行以上、または行数より列数が多い場合に使用されます。
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それ以外のデータテーブルには[REML]推定が使用されます。
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制限最尤法(REML)推定は、欠測値がある場合でも、すべてのデータを使用します。バイアス修正項の計算に時間がかかるため、データが大規模で欠測値が多い場合は、計算時間が長くなります。そのため、REMLはデータが小規模な場合に有用な推定法です。データに欠測セルがない場合、[REML]や[最尤]を指定しても、リストワイズ法により計算が行われます。データに欠測値がある場合、REML推定の分散推定値と共分散推定値は、最尤法のそれらよりもバイアスが小さいです。詳細は、第 “REML”を参照してください。
ロバスト推定も、欠測値がある場合でもすべてのデータを使用します。この方法は、外れ値となっているデータに対する重みを小さくします。そのため、外れ値のあるデータに対して有用です。統計的な詳細については、第 “ロバストな推定法”を参照してください。
散布図行列の配置に対するオプションを選択します。[正方形]オプションは、指定された列の順番で、すべての列のペアに対する散布図を表示します。[下三角]は、最初のn - 1個の列を横軸に表示し、対角線の下側に散布図を表示します。[上三角]は、最初のn - 1個の列を縦軸に表示し、対角線の上側に散布図を表示します。