選択実験(離散選択実験とも呼ばれる)とは、複数の選択肢の中からいずれかを選択してもらう実験です。選択実験では、いくつかの製品候補(製品プロファイル)を回答者に提示します。それぞれの製品候補は異なる属性で構成されています。回答者は、提示された複数の製品候補の中から、気に入ったものを1つ選択します。たとえば、コンピューターメーカーが新製品のノートパソコンをどういった構成にするかを決めるときであれば、CPU速度・ハードディスク容量・ディスプレイの大きさ・バッテリー駆動時間・価格といった属性のどれを消費者が重視しているかに興味があるでしょう。選択実験では、消費者がどの属性を相対的に重視しているかを捉え、属性間のトレードオフをふまえて、最適な属性の組み合わせを求めることができます。
選択実験の結果は、離散選択モデル(選択型データに対するコンジョイント分析)で分析します。離散選択モデルについては、『消費者調査』の選択モデルを参照してください。
図18.1 8通りの選択肢集合から成る調査