因子分析は、観測変数を少数の観測されない潜在変数(因子)で説明しようとする分析です。JMPでサポートされている因子分析は、「共通因子分析」(common factor analysis)や「探索的因子分析」(exploratory factor analysis)とも呼ばれています。因子分析モデルでは、因子と誤差の線形結合によって観測変数が表されています。因子分析は、観測変数に共通するバラツキを説明する手法です。因子分析の目的は、観測されない因子によって観測された変数について意味のある解釈を見出すことです。多変量データを、潜在的な少数の因子で説明しようとします。
因子分析は、心理学・社会学・教育学に端を発し、さまざまな分野で利用されています。これらの分野で、観測された行動を潜在的なパターンや構造で解釈するために因子分析は用いられています。たとえば、アウトドア・趣味・運動・旅行といった活動をどれぐらい行っているかという観測結果は、各個人の「活動性」という因子で説明できるかもしれません。
多変量データのパターンや構造を、少数の因子によって解釈や要約したい場合に、因子分析を利用してください。
図9.1 回転後の因子負荷量