公開日: 09/19/2023

JMPワークフローの記録の例

この例では、レストランでの請求額とチップの額に関するデータを使い、次のようなことを行うワークフローを作成します。

データの準備として、計算式を追加し、値の表示形式を設定する

請求額を曜日別に示した表を作成する

チップの割合をクレジットカードの有無別に示したグラフを作成する

その後、ワークフローを保存して共有します。

記録を開始してデータを開く

1. [ファイル]>[新規作成]>[ワークフロー](Windows)または[ファイル]>[新規]>[ワークフローの新規作成](macOS)を選択します。

2. 記録のボタンここに画像を表示をクリックしてアクションの記録を開始します。

ヒント: この例では、手順を始める前に記録を開始しますが、すでに実行した操作を後で記録することもできます。詳細については、JMPの使用法JMPログ履歴を参照してください。

3. [ヘルプ] > [サンプルデータフォルダ]を選択し、「Restaurant Tips.jmp」を開きます。

「ワークフローのステップ」に、データテーブルを開くステップが記録されました。

データの準備

1. 「チップの割合」列を選択し、[列]>[計算式]を選択します。

2. [チップの額]をクリックします。

3. [割り算]ここに画像を表示をクリックします。

4. [請求額]をクリックします。

図7.21 チップの額を請求額で割る計算式 

チップの額を請求額で割る計算式

5. [OK]をクリックします。

6. 割合の値の表示形式を設定します。

a. 「チップの割合」列を選択し、[列]>[列情報]を選択します。

b. 「表示形式」で[最適]をクリックし、[パーセント]を選択します。

c. [OK]をクリックします。

表の追加

1. [分析] >[表の作成]をクリックします。

2. 「曜日」「行のドロップゾーン」にドラッグします。

3. 「請求額」「N」の下の値の欄にドラッグします。

4. [完了]をクリックします。

図7.22 請求額を曜日別に示した表 

請求額を曜日別に示した表

このステップはまだワークフロービルダーに記録されていません。これ以上変更がないことを確定するまで、このステップは表示されません。

5. 分析が完了したことを示すために、「表の作成」ウィンドウを閉じます。

ヒント: ワークフロービルダーにステップを追加するもう1つの方法として、プラットフォームの赤い三角ボタンのメニューから[スクリプトの保存]>[ログへ]を選択するやり方があります。

グラフの追加

1. [グラフ]>[グラフビルダー]をクリックします。

2. 「クレジットカード使用の有無」X軸にドラッグします。

3. 「チップの割合」Y軸にドラッグします。

4. [回帰直線]アイコンここに画像を表示をクリックします。

5. 左側の[回帰直線]の下で[個々の予測値」[RMSE][R2乗]を選択します。

図7.23 グラフビルダーで作成した「クレジットカード使用の有無」と「チップの割合」のグラフ 

グラフビルダーで作成した「クレジットカード使用の有無」と「チップの割合」のグラフ

6. [終了]をクリックします。

ここでも、このステップはまだワークフロービルダーに記録されていません。

7. グラフが完成したことを示すため、「グラフビルダー」ウィンドウを閉じます。

記録を停止してワークフローをテストする

ヒント: ワークフローをテストするために、これらのステップをいつでも実行できます。テスト後もワークフローに編集を加えることができます。

1. 記録のボタンここに画像を表示をクリックして記録を停止します。

図7.24 ステップとログを表示したワークフロービルダー 

ステップとログを表示したワークフロービルダー

2. リセットのボタンここに画像を表示をクリックして、JMPで開いているウィンドウを閉じます。

3. 再生のボタンここに画像を表示をクリックしてワークフローをテストし、確認します。

ワークフローの保存

1. [ファイル]>[上書き保存]をクリックします。

JMPワークフローには、.jmpflowという拡張子が付きます。

ヒント: 保存したワークフローにステップを追加するには、JMPでワークフローを開き、記録を再び開始します。

ワークフローの共有

.jmpflowファイルとそこで使用しているデータから成るワークフローパッケージを送信することで、ワークフローをJMPユーザと共有できます。

1. 「ワークフロービルダー」の赤い三角ボタンをクリックし、[ワークフローパッケージの作成]を選択します。

2. (オプション)ディレクトリを選択するウィンドウで、ワークフローの名前を変更します。

3. ワークフローパッケージの保存場所となるパスを確認します。パスを変更するには、[ディレクトリの選択]をクリックします。

4. 使用しているデータのコピーも含める場合は、チェックボックスにチェックを入れたままにします。

データのコピーを含めなかった場合は、共有相手がワークフローを開いた際に、正しいデータテーブルまたは代わりに使用できるデータテーブルを開くよう促すメッセージが表示されます。該当するデータがない場合、ワークフローは再生できません。

5. [OK]をクリックします。

6. コンピュータ上で、ワークフローパッケージを保存した場所へ移動します。パッケージを任意のJMPユーザに送信します。

ワークフローを使ってできることは、まだまだあります。ポップアップウィンドウを追加する、分析に使用されるデータテーブルを非表示にする、ワークフローのステップのテキストを変更する、などです。詳細については、JMPの使用法“Save a JMP Workflow”を参照してください。

より詳細な情報が必要な場合や、質問があるときは、JMPユーザーコミュニティで答えを見つけましょう (community.jmp.com).