「選択モデル」プラットフォームを起動するには、[分析]>[消費者調査]>[選択モデル]を選択します。選択データが複数のテーブルにまとめられている場合は、「データ形式」メニューから[複数のデータテーブル, 相互参照]を選択します。
図4.13 [複数のデータテーブル, 相互参照]データ形式の起動ウィンドウ
Figure 4.13は、複数のデータテーブル用の起動ウィンドウで、「Pizza Profiles.jmp」をプロファイルのデータテーブルとして使用しています。
[複数のデータテーブル, 相互参照]の場合、起動ウィンドウは3つのセクションに分かれています。
• 応答データ
• 被験者データ
プロファイルのデータテーブルには、各選択肢の属性を示すデータを保存してください。データテーブルの各列が1つの属性に対応するように、また、各行が1つのプロファイルに対応するように、データを作成してください。さらに、各プロファイルのIDを含んだ列を設けてください。Figure 4.14は、「Pizza Profiles.jmp」データテーブルと、列を指定した後の「プロファイルデータ」パネルです。
図4.14 プロファイルデータテーブルと設定後の「プロファイルデータ」アウトライン
データテーブルの選択
このボタンをクリックした後、プロファイルデータが保存されているデータテーブルを選択するか、まだデータテーブルが開かれていない場合にはファイルを開いてください。まだ開かれていないデータテーブルを開くには、[その他...]を選択してください。
プロファイルID
属性の組み合わせ(プロファイル)を識別するためのID。[プロファイルID]によってプロファイルのデータテーブルにおける各行を一意に識別できない場合は、[グループ]変数も指定する必要があります。その場合、[グループ]列と[プロファイルID]列の組み合わせによって各行が一意に識別できるように、[グループ]列を追加してください。
グループ変数
「プロファイルID」列とともに使用したときに、各選択肢集合を一意に示すことができる列。たとえば、[プロファイルID]の値が「1」である行が2つあったとします。データテーブルにおいて、一方の選択肢集合に対しては「調査」列が「A」で、他方の選択肢集合に対しては「調査」列が「B」であるなら、その「調査」列を[グループ]列に指定します。
プロファイル効果の作成
プロファイルの属性に関する効果を追加します。
「プロファイル効果の作成」パネルの詳細については、『基本的な回帰モデル』のモデル効果の構成を参照してください。
メモ: 選択モデルは、プロファイルや被験者の効果にある連続尺度の列にコード変換プロパティが設定されている場合、それを使用します。
Firthバイアス調整推定値
Firth法は、バイアス修正を伴う最尤推定であり、通常の最尤推定に比べ、推定や検定がより良い性質をもちます。さらに、ロジスティックモデルなどで生じる分離(separation)の問題も改善できます。ロジスティック回帰における分離の問題については、Heinze and Schemper(2002)を参照してください。
階層型Bayes
Bayes流の方法で被験者ごとの係数値を求めます。詳細については、Bayesパラメータ推定値を参照してください。
Bayes計算の反復回数
([階層型Bayes]を選択した場合のみ有効。)被験者ごとの係数値を計算する際に使う適応型Bayesアルゴリズムの反復回数。ここで指定した反復回数には、推定からは破棄されるバーンインの反復回数も含まれています。バーンインの反復回数は、起動ウィンドウで指定した「Bayes計算の反復回数」の半分です。
応答のデータテーブルには、被験者ID・選択肢のプロファイルID・選択されたプロファイルIDの列を設けてください。そして、各被験者と選択肢集合ごとに1行ずつ保存してください。選択肢集合のグループが複数ある場合は、グループ変数を使って選択肢集合を区別してください。Figure 4.15は、「Pizza Responses.jmp」データテーブルと、列を指定した後の「応答データ」パネルです。
応答データとプロファイルデータにおける選択肢IDを対応させるのにグループ化が必要な場合には、その変数をグループ変数に指定してください。
図4.15 応答データテーブルと設定後の「応答データ」アウトライン
データテーブルの選択
このボタンをクリックした後、応答のデータテーブルを選択するか、まだデータテーブルが開かれていない場合にはファイルを開いてください。まだ開かれていないデータテーブルを開くには、[その他...]を選択してください。
選択されたプロファイルID
被験者が選択したプロファイルを示すID。このIDは、プロファイルのデータテーブルにおけるプロファイルIDに対応したものです。
グループ変数
「選択されたプロファイルID」列と共に使用したときに、各選択肢集合を一意に示すことができる列。
選択肢のプロファイルID
被験者に提示された複数のプロファイルを示すID。少なくとも2つのプロファイルが必要です。
被験者ID
調査に参加した人のID。
度数
度数を含んだ列。度数がnである行は、データにn回登場しているものとして計算に使用されます。度数が1未満である行や、欠測値である行は、分析に使用されません。
重み
データテーブルの各行に対する重みを含んだ列。0より大きい重みだけが分析に使われます。
By
By変数の水準ごとに個別のレポートが作成されます。複数のBy変数を割り当てた場合、それらのBy変数の水準の組み合わせごとに個別に分析が行われます。
回答者が「なし」や「選択せず」を選べる
応答が欠測値である行を「選択なし」としてモデルに含めます。[複数のデータテーブル, 相互参照]データ形式の場合、回答者がどれも選択しなかったときは、「選択されたプロファイルID」列のデータ値を欠測値にしてください。このオプションは、「応答データ」パネルの最後に表示されます。
被験者のデータテーブルは、必須ではなく、モデルに被験者効果を含めたいときに使用します。このデータテーブルの列には、被験者ID(応答データテーブルでも使用されているもの)、および、被験者の属性を含めてください。被験者に関するデータは応答のデータテーブルに含めてもかまいませんが、その場合も、「被験者データ」アウトラインで被験者効果を指定する必要があります。Figure 4.16は、「Pizza Subjects.jmp」データテーブルと、列を指定した後の「プロファイルデータ」パネルです。
図4.16 被験者データテーブルと設定後の「被験者データ」アウトライン
データテーブルの選択
このボタンをクリックした後、被験者のデータが保存されているデータテーブルを選択するか、まだデータテーブルが開かれていない場合にはファイルを開いてください。まだ開かれていないデータテーブルを開くには、[その他...]を選択してください。
被験者ID
各被験者を一意に識別するID。
By
By変数の水準ごとに個別のレポートが作成されます。複数のBy変数を割り当てた場合は、それらのBy変数の水準の組み合わせごとに個別のレポートが作成されます。
モデル効果の構成
被験者に関する効果を追加します。
「モデル効果の構成」パネルの詳細については、『基本的な回帰モデル』のモデル効果の構成を参照してください。