「応答の指定」パネルで項目を選択して［実行］をクリックするたびに、「MANOVAのあてはめ」レポートに多変量の応答のレポートが追加されます。このレポートには、「応答の指定」で選んだ項目名が付けられます。
各レポートの赤い三角ボタンのメニューには、次のオプションが含まれます。
カスタム検定
レポートに「カスタム検定」の設定パネルを表示します。このパネルで、説明変数に対する対比を自由に設定できます。カスタム検定の作成方法については、カスタム検定を参照してください。
モデル効果ごとに、多変量検定の表が表示されます。これらの検定の詳細については、4つの多変量検定のそれぞれの特徴を参照してください。多変量の応答のレポートでは、各効果に赤い三角ボタンのメニューが表示されます。このメニューには以下のようなオプションが含まれ、多変量のあてはめに関する詳細情報を表示できます。
検定の詳細
モデル全体または指定の効果に対する検定の正準相関分析の詳細を表示します。多変量検定の統計量を計算するときに使われたE−1H行列の固有値および固有ベクトルが表示されます。
固有値
多変量検定の統計量を計算するために使用されたE−1H行列の固有値。
正準相関
各固有値に対応した正準相関。これは、M行列によって変換された応答と、検定されている効果との正準相関を、その他の効果に対して修正したものです。
固有ベクトル
E−1H行列または(E + H)−1H行列の固有ベクトル。
重心プロット
重心（多変量の最小2乗平均）を、検定空間から形成された、最初の2つの正準変数に対してプロットしたものが表示されます。また、重心値の表が表示されます。
重心値の表は、正準重心プロットの上に表示されます。［重心値］の開閉アイコンをクリックすると、最大4つの重心値の表が表示されます。
正準重心プロットにおいて、第1正準軸が縦軸になっているため、検定空間が1次元の場合は、重心が縦軸上に並ぶことになります。応答変数間の関係は、バイプロット上の直線と固有ベクトルから知ることができます。重心プロットオプションの詳細を参照してください。
「正準重心プロット」の赤い三角ボタンをクリックすると、次のようなオプションが表示されます。
重心円
正準プロットの重心点および重心円の表示／非表示を切り替えます。重心点の他に、95%信頼領域に該当する円が表示されます（Mardia, Kent and Bibby 1979）。効果に対する検定を行ったときに重心プロットが作成された場合は、検定されている効果の円が赤色で、その他の円は青色で表示されます。重心点の座標は、正準重心プロットの上にある重心値の表に表示されます。
バイプロット線
正準プロットのバイプロット線の表示／非表示を切り替えます。バイプロット上に表示された放射線状の直線は、検定空間での元の応答変数の方向を示します。バイプロット線の交点は、「全体」と表示されます。バイプロット線の交点と端点の座標は、正準重心プロットの上にある重心値の表に表示されます。
点の表示
正準プロットの個々の点の表示／非表示を切り替えます。
正準スコアの保存
正準スコアを、データテーブルの列として保存します。これらの列には計算式が保存されます。列名は「Canon[i]」となります。ここで、iは、Y変数のi番目の正準スコアであることを表します。正準スコアは、多変量検定の統計量を計算するときに使用したE−1H行列から算出されます。正準スコアは、非ゼロの固有値に対応する固有ベクトルに対して保存されます。正準相関の計算に関する統計的詳細を参照してください。
ヒント: 正準相関分析は、専用のオプションが用意されているわけではなく、多変量のあてはめプラットフォームで複数のオプションを使って実行します。まず、「モデル全体」の赤い三角ボタンをクリックし、［検定の詳細］を選択します。続けて、「モデル全体」の赤い三角ボタンをクリックし、［正準スコアの保存］を選択します。すると、詳細レポート内の固有値の隣に「正準相関」がリストされます。変数列には「Canon[1]」、「Canon[2]」...と名前がつけられ、値と計算式の両方が保存されます。Xの正準変数を求めるには、X変数とY変数を入れ替えて同じステップを実行します。「Canon[n]」という列がすでにある場合、新しい列には「Canon[n]2」のように数字を追加した一意の名前がつけられます。正準相関分析の例については、正準相関分析の例を参照してください。
対比
対比を指定するための、「対比」パネルが表示されます。そこで、各水準に対する係数を指定すると、対比が実行されます。
メモ: ［対比］オプションは、応答が1つのときの回帰分析における［最小2乗平均の対比］オプションと同じです。［最小2乗平均の対比］オプションについては、最小2乗平均の対比を参照してください。