連続変数の場合、「一変量の分布」プラットフォームの「要約統計量」レポートには、平均や標準偏差などが表示されます。表示する要約統計量は、自由に選べます。「要約統計量」の赤い三角ボタンのメニューから[要約統計量のカスタマイズ]を選択して、表示したい統計量を選んでください。
ヒント: 「一変量の分布」レポートに表示されるデフォルトの要約統計量を設定するには、[ファイル]>[環境設定]>[プラットフォーム]>[一変量の要約統計量]を選択し、表示したい項目を選択します。
• 以下の「要約統計量」レポートの説明に、デフォルトで表示される統計量を示しています。
• また、その他の要約統計量に、「要約統計量のカスタマイズ」ウィンドウで追加できる統計量を示しています。
平均
算術平均。標本平均。平均は、応答変数の母集団分布における期待値の推定値です。非欠測値に関して、それらの合計を個数で割って求めます。
標準偏差
データのばらつきを示す指標。なお、正規分布は、平均と標準偏差だけによって定義されます。標本サイズが大きく、データが正規分布に従っている場合、これら2つのパラメータによって、次のようにデータを簡単に要約することができます。
– データの68%は、平均から±1標準偏差の区間内にあります。
– データの95%は、平均から±2標準偏差の区間内にあります。
– データの99.7%は、平均から±3標準偏差の区間内にあります。
平均の標準誤差
平均(標本平均)の標準偏差の推定値。
平均の上側95%と平均の下側95%
平均に関する両側95%信頼区間。「この区間に、母平均が含まれている」という判断の信頼性が高い区間を表します。
N
非欠測値の個数。
欠測値N
欠測値の個数。
重みの合計
(起動ウィンドウで)[重み]の役割を割り当てられた列の合計。平均を計算する際、Nの代わりに分母として使用されます。
合計
応答の値の合計。
分散
不偏分散。標準偏差の2乗。
歪度
歪みや対称性に関する指標。
尖度
尖りや裾の重さに関する指標。式の詳細は、尖度を参照してください。
変動係数
単位がパーセントの変動係数。標準偏差を平均で割り、100を掛けた値です。変動係数は、ばらつき(変動)の大きさを相対的に評価するときに役立ちます。たとえば、異なる単位で測定されたデータのばらつきを比較するときに使用できます。
ゼロの個数
0である値の個数。
一意な値の個数
一意(ユニーク)な値の個数。
無修正平方和
修正を加えていない平方和。データそのものの2乗和。
修正平方和
修正を加えた平方和。平均からの偏差の2乗和。
自己相関
([度数]変数を指定していない場合のみ表示されます。)1次の自己相関。行と、その1つ前の行との間に、相関が見られるかどうかを示します。データにおける系列相関を検出するのに役立ちます。
最小値
0パーセント点。
最大値
100パーセント点。
中央値
メディアン。50パーセント点。
最頻値
モード。データ内で最も出現頻度が高い値。最頻値が複数ある場合、その中の最小値が表示されます。
トリム平均
大きい方からp%と、小さい方からp%を、データから除外して計算された平均。pの値は、ウィンドウの最下部にある[トリム平均に用いるパーセントを入力]に入力される値です。「重み」変数を指定した場合は、[トリム平均]オプションは表示されません。
幾何平均
データの積のn乗根。利子の計算などによく使われます。データに特に大きな値が含まれていて分布が歪んでいる場合などに、便利です。
メモ: データに負の値がある場合、幾何平均は欠測値になります。また、データに0の値がある場合(かつ負の値がない場合)は0になります。
範囲
データの最大値と最小値の差。
四分位範囲
第3四分位点と第1四分位点の差。
中央絶対偏差
([重み]変数を指定した場合は表示されません。)中央値からの偏差の絶対値の中央値。
ゼロの割合
非欠測値に含まれる0の割合。
非ゼロの割合
非欠測値に含まれる0以外の値の割合。
3x標準偏差
標準偏差に3を掛けた値。乗数は、[環境設定]>[プラットフォーム]>[一変量の分布]>[一変量の要約統計量]にある「K乗数」で設定できます。
平均 + 3x標準偏差
平均の値に標準偏差の3倍を足したもの。乗数は、[環境設定]>[プラットフォーム]>[一変量の分布]>[一変量の要約統計量]にある「K乗数」で設定できます。
平均 - 3×標準偏差
平均の値から標準偏差の3倍を引いたもの。乗数は、[環境設定]>[プラットフォーム]>[一変量の分布]>[一変量の要約統計量]にある「K乗数」で設定できます。
ロバスト 平均
ロバストな平均値。外れ値の影響を受けにくいHuberのM推定で求められた平均値です。Huber and Ronchetti(2009)を参照してください。
ロバスト 標準偏差
ロバストな標準偏差。外れ値の影響を受けにくいHuberのM推定で求められた標準偏差です。Huber and Ronchetti(2009)を参照してください。
平均の信頼区間に対する(1-α)を入力
平均の信頼区間に対するα水準を指定します。
トリム平均に用いるパーセントを入力
トリム平均に使用するパーセントを指定します。指定したパーセントのデータが、データの上下から除外されます。
「要約統計量」の赤い三角ボタンのメニューには、次のオプションが含まれています。
要約統計量のカスタマイズ
表示したい統計量を、一覧から選択してください。すべての統計量を選択したり、逆に、すべての選択を解除したりもできます。
すべての最頻値を表示
複数の最頻値があるときに、そのすべてが表示されます。
詳細については、要約統計量の統計的詳細を参照してください。