「計量値用ゲージ」プラットフォームの起動
「変動性図」プラットフォームを起動するには、［分析］>［品質と工程］>［計量値/計数値ゲージチャート］を選択します。そして、「チャートの種類」を［計量値］に設定します。
図6.3 「変動性図」起動ウィンドウ
「列の選択」の赤い三角ボタンのメニューのオプションについては、『JMPの使用法』の列フィルタメニューを参照してください。
チャートの種類
計量値用ゲージ分析（連続尺度の応答変数に対するゲージ分析）または計数値ゲージ分析（合格／不合格などのカテゴリカルな応答変数に対するゲージ分析）のいずれかを選択できます。
メモ: この章では、計量値用ゲージチャートについて解説します。計測値管理図の種類については、計数値用ゲージチャートを参照してください。
モデルの種類
モデルの種類（［主効果］・［交差］・［枝分かれ］・［交差後、枝分かれ］・［枝分かれ後、交差］）を選択します。分散成分の統計的詳細を参照してください。
オプション
次のオプションがあります。
シグマに対する乗数
分析に使用するシグマに対する乗数を指定します。デフォルト値は6です。
α水準の指定
分析に使用する有意水準を指定します。
乱数シード値の設定
特定の乱数シード値を設定できます。
分析の設定
分散成分の計算方法を指定できます。分析の設定を参照してください。
MSAメタデータ入力ダイアログの表示
［OK］をクリックした後にMSAメタデータダイアログが表示されるかどうかを指定します。このダイアログでは、データテーブルからメタデータを読み込んだり、各列のメタデータを手動で入力したりすることができます。メタデータを手動で入力するには、次のオプションを使用します。
許容範囲の指定方法
許容範囲を直接入力するか、それとも許容値の下限と上限を指定するかを選択します。許容値の下限と上限を入力することにした場合、許容範囲は許容値の上限と下限の差として計算されます。許容値を1つしか入力していない場合、許容範囲は計算できず、許容範囲に関係する統計量は表示されません。
許容範囲
工程の許容範囲（上側仕様限界と下側仕様限界の差）を指定します。
許容下限
許容下限を指定します。この値は、許容範囲が直接指定されていない場合に、許容範囲を計算するために使用されます。
許容上限
許容上限を指定します。この値は、許容範囲が直接指定されていない場合に、許容範囲を計算するために使用されます。
履歴平均
履歴平均を指定します。履歴平均は、片側の許容範囲（「上限 － 履歴平均」または「下限 － LSL」）を計算するために使用されます。なお、許容値の上限もしくは下限の一方だけを設定し、「履歴平均」を入力しなかった場合は、全体平均が使用されます。
履歴 工程シグマ
履歴 工程シグマを指定します。この値は、ゲージR&Rレポートおよび直線性分析での計算に使用されます。
ヒント: この「履歴 高低シグマ」は、データテーブルの「測定システム分析」列プロパティで事前に指定しておくこともできます。また、「測定システム分析」列プロパティは、「品質に関する限界の設定」プラットフォームで、一度に複数の測定列に適用することもできます。品質に関する限界の設定を参照してください。
許容下限と許容上限に仕様限界を使用
列に許容範囲が指定されていないが、列に「仕様限界」列プロパティが指定されている場合、このオプションでは仕様限界をから許容範囲を計算します。
Y, 応答変数
測定値の列を指定します。Y列を複数指定すると、それら応答変数ごとに個別の変動性図が作成されます。
基準
測定される部品の「真」の値（基準値）を含む列を、［基準］の列として指定します。基準値の列を指定すると、バイアスおよび直線性の分析オプションが使用可能になります。これらのオプションは、観測した測定値と基準値（参照値; reference value）との差に関する分析を行います。バイアスレポートおよび直線性を参照してください。
X, グループ変数
測定値をグループに分けるための列を指定します。因子が枝分かれ階層になっているときは、高位の項から順に指定していきます。例えば、ゲージ分析の場合、まずオペレータを、次に部品を指定します。
度数
この役割を割り当てた列の値は、各行の度数（繰り返し数）を表します。データが集計されている場合に用いてください。
部品, 標本ID
測定対象の部品や標本（サンプル）の列を指定します。
By
指定した列の水準ごとにレポートが作成されます。
データ形式
「変動性図」プラットフォームを使用するには、応答変数すべての測定値が1つの列に含まれていなければなりません。そのような縦長であるデータ形式ではなくて、各行がある因子の1水準で、かつ、各列が別の因子の1水準を表す形式になっており、応答が複数の列に記録されている場合もあるでしょう。そのような横長である形式のデータは、列を積み重ねてから「変動性図」プラットフォームを実行する必要があります。『JMPの使用法』のデータテーブル内での列の積み重ねを参照してください。