各「測定システム分析」レポートの赤い三角ボタンのメニューには、次のようなオプションがあります。
平均図
平均図を表示または非表示にします。平均図は、部品変数とX変数の組み合わせごとに、測定値の平均をプロットしたものです。平均図を参照してください。
範囲図
(起動ウィンドウで選択されているばらつき図の種類が「範囲」のときのみ利用可能です。)範囲図を表示または非表示にします。範囲図は、部品変数とXの組み合わせごとに、範囲図をプロットしたものです。ばらつき図を参照してください。
標準偏差図
(起動ウィンドウで選択されているばらつき図の種類が「標準偏差」のときのみ利用可能です。)標準偏差図を表示または非表示にします。標準偏差図は、部品変数とX変数の組み合わせごとに、標準偏差をプロットしたものです。ばらつき図を参照してください。
平行性図
平行性図を表示または非表示にします。平行性図は、測定値の部品ごとの平均を、重ね合わせて描いたグラフです。折れ線が平行でない場合や交差している場合、部品変数とX変数に交互作用があることを示唆しています。
ヒント: 交互作用がある場合は、重大な問題が存在する可能性があり、さらなる調査が必要です。たとえば、部品と測定者の間に交互作用がある場合は、測定者ごとに測定方法が異なっているなどの原因が考えられます。この場合、測定値のばらつきは、予測できなくなってしまいます。さらに調査し、測定者ごとの測定値が同じパターンでない原因を調べる必要があります。
EMP分析
EMP分析の結果を表示または非表示にします。この結果には、測定システムを評価や等級付けするためのいくつかの統計量が含まれています。「EMP分析」レポートを参照してください。
測定の有効桁数
測定システムの分解能(レゾリューション)に関する結果を含む表を表示または非表示にします。これは測定単位がどの程度、妥当であるかを判断するのに役立ちます。テーブルの「現在の測定単位」は、現在丸められている桁数を表します。現在のデータから推察された測定単位が、10のべき乗で表示されます。この数値が、「最小有効測定単位」・「測定単位の下限」・「最大有効測定単位」と比較され、その比較に基づいて、現在の単位がそのまま有効なのか、それとも何らかの調整が必要なのかに関して提案がなされます。
メモ: 有効桁数を減らすと、測定値の最終桁における数字がもつ不確実さは減ります。しかし、数値を丸めたことによる誤差は大きくなります。一方、有効桁数を増やすと、数値の丸めによる誤差は小さくなります。しかし、測定値の最終桁における数字は、不確実さが増します。
バイアスの比較
X変数の平均が異なるかどうかを、平均分析(ANOM; ANalysis Of Means)によって検定したグラフを表示または非表示にします。「バイアスの比較」レポートを参照してください。
繰り返し誤差の比較
繰り返し誤差の分散が異なるグループがあるかどうかを、分散の平均分析(ANOMV)または範囲の平均分析によって検定したグラフを表示または非表示にします。このグラフは、繰り返し誤差のばらつきに、測定者間で差があるかどうかを示しています。「範囲の平均分析」グラフは、分散成分が範囲により推定されている場合に表示されます。
– 平均分析の赤い三角ボタンのメニューに表示されるオプションについては、「バイアスの比較」レポートを参照してください。
– 分散に対する平均分析については、分散成分を参照してください。
変化検出プロファイル
管理図によって変化を検出できる確率を示した、対話的なグラフを表示または非表示にします。変化検出プロファイルを参照してください。
分散成分
モデルの分散成分の推定値を含むレポートを表示または非表示にします。このレポートの結果は、範囲ではなく分散に基づいて計算されます。分散成分の推定には、バランスが取れているデータの場合にはEMS法、バランスが取れていないデータの場合にはREML法が使われます。
メモ: このレポートは、「変動性図」プラットフォームの「分散成分」レポートとほぼ同じです。ただし、この「測定システム分析」プラットフォームでは、EMS法またはREML法だけが推定に使われ、Bayes法による推定は行われません。分散成分を参照してください。
EMPゲージR&R分析
測定値のばらつきに関するレポートを表示または非表示にします。このレポートは、測定値の全変動において、部品による変動と、測定システムによる変動が、それぞれどれぐらい寄与しているかを示します。このレポートの結果は、範囲ではなく分散に基づいて計算されます。分散成分の推定値が負になる場合は、0に固定されます。分散成分推定値が0になるのは、真の分散成分が0であるからではなく、標本のばらつきや外れ値によるのかもしれません。
メモ: このレポートは、「変動性図」プラットフォームの「ゲージR&R」レポートに似ています。ただし、このレポートのモデルには、再現性(再現精度)の計算に交互作用を含まれていません。「再現性」の計算に交互作用を含めるには、プラットフォームの環境設定において、[再現性に交互作用を含める]オプションを選択してください。この環境設定のオプションは、[ファイル]>[環境設定]>[プラットフォーム]>[EMP測定システム分析]にあります。ゲージR&R分析の詳細は、ゲージR&R分析についてを参照してください。
AIAGゲージR&R分析
測定値のばらつきに関するレポートを表示または非表示にします。このレポートは、測定値の全変動において、部品による変動と、測定システムによる変動が、それぞれどれぐらい寄与しているかを示します。再現性の計算には交互作用が含まれます。このレポートは、「変動性図」プラットフォームの「ゲージR&R」レポートと同じです。ゲージR&Rレポートを参照してください。「AIAGゲージR&R分析」の赤い三角ボタンのメニューには、次のようなオプションがあります。
AIAGラベル
「AIAGゲージR&R分析」レポートにおいて、米国自動車工業会(AIAG)の標準に従ったラベルの列の表示/非表示を切り替えます。
判別比
「AIAGゲージR&R分析」レポートの「要約およびゲージR&Rの統計量」セクションに判別比を追加します。判別比は、測定値の全体における分散を測定誤差の分散と比較し、現在の測定システムが特定の部品のために有用かどうかを相対的に割り出したものです。一般に、判別比が2未満のときは、「現在の測定システムでは製品のばらつきを検出できず、測定システムを改善する必要がある」ということが示唆されます。判別比が4より大きいときは、「許容できない製品のばらつきが的確に検出されるため、生産工程を改善するために現在の測定システムを用いることができる」ということが示唆されます。判別比の統計的詳細を参照してください。
誤分類率
(測定システム分析のメタデータで応答に許容下限と許容上限が指定されている場合のみ利用可能です。)良い部品が不適合品と分類されてしまう確率と、悪い部品が適合品と分類されてしまう確率を示すレポートを表示または非表示にします。誤分類率を参照してください。
直線性とバイアス
(起動ウィンドウで基準列を指定した場合にのみ使用可能です。)基準列をX変数、バイアスをY変数とした回帰分析のグラフと要約を表示または非表示にします。この分析では、部品の大きさ(サイズ、寸法)とバイアスとの関係が調べられます。傾きが0でない場合は、部品の大きさによって測定値の傾向が異なることを示唆しています。「直線性とバイアス」レポートを参照してください。
測定システム分析のメタデータの編集
許容範囲・許容限界・履歴平均・履歴 工程シグマを追加または編集するためのウィンドウを開きます。EMPメタデータ入力ダイアログの表示を参照してください。