「時系列分析」プラットフォームでは、一変量の時系列データに対する分析や予測を行えます。時系列データとは、一定の時間間隔を置いて測定された観測値の集まりを指します。通常、時間的に近い観測値には相関があります。時系列分析は、観測値間の依存関係を利用して未来の時系列を予測します。
時系列データに共通する特性として、季節性・トレンド・自己相関が挙げられます。「時系列分析」プラットフォームには、これらの特性を扱うためのオプションが用意されています。バリオグラム・自己相関プロット・偏自己相関プロット・スペクトル密度プロットなどを使い、時系列を予測するのにどのモデルが適しているかを調べることができます。また、分解の手法がいくつか用意されているため、データから季節性の変動や一般的な変動を取り除き、分析しやすい状態にできます。別の方法として、このプラットフォームでは、より洗練されたARIMAモデルや状態空間平滑化モデルをあてはめて、季節性や長期的なトレンドなどをすべて1つのモデルに取り入れることもできます。また、Box-Cox変換を実行し、変換後の系列を分析してモデル化することも可能です。
モデルの予測性能を評価する方法もいくつか用意されています。[保留データの予測]機能は、時系列を分割し、学習用の部分でモデルを構築してから、保留した部分で予測性能を評価します。
図18.1 予測プロット